高田元太郎/師事した３人の重要なギタリストNo.2
アルバロ・ピエッリ
アルバロ・ピエッリ は間違いなく今日のもっとも優れたギタリストの一人で、ギター界の多くの見識者たちからも絶賛の批評を受けてますが、その中からいくつかをピックアップするとピエッリは現在、モントリオール音楽院のですが、私がもっとも讃えるギタリストで、彼の音楽のすばらしさは日本で知られるバルエコやラッセルの比ではありません。」（ロベール・ヴィダル、パリ国際ギターコンクール・プロデューサー、現代ギター９３年２月号より）
「ピエッリはセゴヴィア、ブリームにつぐ音色のマジシャンである。」 （レオ・ブローウェル)
ウルグアイ、モンテビデオ生まれ。
彼の家族は音楽家族で、まず母親のアダ・スタデスに５歳よりピアノを学び、その後叔母であるウルグアイ人女流ギタリスト、オルガ・ピエッリからギターの手ほどきを受ける。
その後アベル・カルレバーロに師事しカルレバーロ奏法を学び、作曲家ギド・サントールソラには音楽理論と演奏解釈を学ぶ。
その比類なき才能を武器に彼は多くのウルグアイ国内コンクールや国際コンクールにおいて１位を獲得した。
｛ポルトアレグレ国際（ブラジル）、ブエノスアイレス国際（アルゼンチン）、第１８界パリ国際（フランス）など。｝
アルバロ・ピエッリはヨーロッパ、南北アメリカ、アジアなどで演奏活動を行い（ちなみに日本にはまだきていない）、特に現代音楽の分野において多くの重要な作曲家から楽曲を献呈されている。（ブローウェル、サントールソラ、エテュ、ランサ、シュヴァルツ、カルレバーロ、カプランなど。）
現在
ケベック音楽大学とマックギル大学（共にカナダ）の教授である。
公式HP(http://www.alvaropierri.com/)
これはＣＤのリストで
Alvaro Pierri(Amplitud,canada,CLCD-2010)Estudios simples/Berceuse/Guajira criolla/Zapateo(L.Brouwer) Sontaina(F.M.Torroba)
Homenaje pour guitare/The Millers Dance(M.de Falla)
Suite pour guitare op.41(Jaque Hetu)
Agua e Vinho/Central Guitar(Egberto Gismonti)
Dubeau & Pierri(violin/guitar)(Analekta,canada,AN28706)Sonata concertata/Cantabile/Centone di Sonate op.64-1(N.Paganini)
Canciones Populares Espagnolas(M.de Falla)Histoire du Tango(Astor Piazzola)
Villa-Lobos/Alvaro Pierri(Analekta,canada,AN28751)Choro No.1 12 Estudios 5 Preludes Leo Brouwer/Alvaro Pierri(Analekta,canada,AN28752)Danza Caracteristica El Decameron Negro
Tres Danzas Concertantes(with piano) Rito de las Orishas
ＬＰ時代にも４枚ほど録音していますが、それらのレコード番号は私の勉強不足で未確認です。（誰か教えて下さい。)
この４枚がＣＤ時代になってから録音されたものですが、そのほかにＬＰ時代の何枚かを１枚のＣＤに編集したものがドイツからでています。
（自分としてはブローウェルのタラントスとか、舞踏礼賛の１回目の録音などがカットされているので不満。わざわざ送ってくれたドイツの大場悟さん有り難う。）
その他
ブローウェルの指揮で協奏曲を弾いているＣＤがライブ版ででています。（ジュリアーニはデヴィッド・ラッセルが弾いています。)
Alvaro Pierri,guitar(Germany,BA64928)Vals No.3/Julia Florida/Confesion(A.Barrios)
Etudes No.6,8&12(H.Villa-Lobos)
Fuga No.1(L.Brouwer)
Sonatina para violao(A.Kaplan)
Canciones populares catalanas(M.Llobet)
5 Bagatelles(W.Walton)
Suite(Polako)
Sonatina op.51(L.Berkeley)
Guitar Quebec 94(Doberman-Yppan DO179Toccata(L.Brouwer)
Largo(J.Hetu)
Tres Danzas Concertantes(L.Brouwer)
Concerto op.30(M.Giuliani)
direction:Leo Brouwer
Ｐ.Ｓ. １
南米では割とテレビで放映されているのですが、ピエッリがピアソラ本人とオーケストラとで弾いているギターとバンドネオンのための二重協奏曲のビデオってどこかで売っているのかなあ？放送後のテロップはドイツ語なんだけれども。
Ｐ.Ｓ. ２
あと、これはあまり知られていませんがピエッリがサントールソラ、カルレバーロに師事していたときに なんとあのエドワルド・フェルナンデスと二重奏をしているライブ録音が ウルグアイ国立放送ソドレに残っています。
（余談だけれども、この放送局にはレアなライブ録音のストックがたくさんあるのではないでしょうか。セゴヴィアも住んでいたことだし。）
私が聴いたところ、音色音楽性共に誰がどちらのパートを弾いているのか判別困難。今はあんなに演奏スタイルが違うのにネ。
Ｐ.Ｓ. ３
私がウルグアイ滞在中にテレビ番組でブローウェルの楽曲をアルバロが解説しながら生放送した番組がありましたが超興味深いです。生放送なのにＣＤよりいい演奏をしている。
17th July 2001